ニュースレター

第141号ニュースレター

日本在宅ホスピス協会です。夏も本番。暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、いよいよ今年の全国大会まであと2カ月を切りました。浜松では坂の上ファミリークリニックを中心とした実行委員の方達が興味深い企画をたくさん用意してくださっています。現在のところ、まだまだ参加者が少ないようですので、初めての方もお久しぶりの方も毎回参加される方も、みなさん是非ご参加ください。在宅ホスピス緩和ケアについて本音でいろいろと語り合いましょう。

今回のニュースレターは在宅ホスピス緩和ケアで重要な多職種連携のキーパーソンとな る人材、トータルヘルスプランナー(THP)として小笠原内科で任命した 2 名の方の THP 取得後の変化についてのお便りです。


トータルヘルスプランナー(THP)取得半年後の変化

私が在宅ホスピスとちの木(以下:当院略)に就職した 2010 年 7 月当初は、看護師の 役割は鞄持ちと診療の補助などで、医師が患者の取り巻く環境の調整すべてを図っており ました。当院の理念である「患者中心の医療」を可能にするために緩和ケア訪問看護師の 役割とは何かを考え「チーム医療」「各職種が果たす役割」「マネジメント」などを所長に 提案しました。所長は「ホスピスマネジャ」という多職種連携の要ポストを新設し、初代 として私が任命されて活動後1年半の時点で THP に認定されました。緊張と不安でいっ ぱいでした。
THP 任命前の看取り率は 98%程度でした。現在は、常に THP を意識して活動している せいか、看取り率 100%となっています。自然体で結果が出ている感じです。THP として 役割を意識するだけでこんなにも変化があるとは正直考えてもいませんでした。
今後も、患者・家族のニーズの的を射り、取り巻く各職種の調整を図り、役割を存分に
発揮していただけるような環境の設定をしていきます。チームである各職種の質の向上。
当院スタッフの育成、自分自身の向上など、まだまだ自身の果たすべき役割は多岐にわた
ります。関わる全ての方々に感謝を忘れずに前進していきたいです。

一般財団法人 とちぎメディカルセンター
在宅ホスピス とちの木
ホスピスマネジャ THP 片見 明美


訪問看護師ではなく THP であること

わたしが小笠原先生の在宅ホスピス緩和ケアを見学させていただいたのは昨年の 4 月です。 小笠原先生の在宅緩和ケアのスキルを学びたくて、そして THP の役割、THP チームを構 築するための秘訣をご教授いただきたくてワクワクしながら訪問いたしました。小笠原先 生はじめ田實先生、THP 木村さんの診療・看護の姿勢、力強さ、強い信頼関係と安心感を 目の当たりにし、非常に刺激的だったことをよく覚えています。
東京都世田谷区というコミュニティが壊れた都会のなかで、いかに地域連携を構築し多 職種協働と医療介護福祉との融合を実現させるかは今でも大きな課題です。そんななかで THP としての役割をどのように果たしていくのか、正直迷っておりました。
医療と介護の橋渡しをする訪問看護を越えた THP としての役割とは何か。 わたしはまだまだ経験が浅いですが少しずつでも小さな輪をたくさん作り、輪を重ねて大 きくしていくことを意識しました。とにかく ICT をつかって情報を共有し合い、たくさん の方にお会いし、治療方針や病状を噛み砕いて説明し、そして介護指導や福祉サービの提 案等を広く実践していきました。小笠原先生のご推薦を受けて雑誌クロワッサンにご紹介 いただき、さまざま雑誌やテレビ取材を受けるほどになり、おかげさまでわたしたちが診 療・看護しているエリアでは多職種協働地域連携が構築され出しました。
そんな地道に THP として活動するなかで厚生労働省が打ち出した認知症施策推進 5 カ 年計画(オレンジプラン)の研究事業に参加し、認知症初期集中支援を世田谷区全体で展 開することとなりました。その内容が7月3日 NHK教育テレビ ハートネットTV シリ ーズ認知症 第 3 回「検証・オレンジプラン ~在宅支援の最前線~」でも紹介されていま す。認知症もがん緩和も在宅医療においては必須の命題であり今後の高齢者人口の増大に 伴い、THP の活躍が益々重要になると考えております。
地域包括ケアシステム構築の一端を担う THP。ただの訪問看護師ではなく THP である ことの誇りをもって地道に自己研鑽していきます。そしてもっと地域に THP を増やして いくことが今後在宅医療において極めて重要であるため、仲間を増やしていきたいと考え ています。
みなさま、どうぞご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

桜新町アーバンクリニック
THP 片山智栄

ニュースレター第141号

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