ニュースレター

第146号ニュースレター

日本在宅ホスピス協会です。日中汗ばむ日も増えてきましたね。診療報酬改定から 1 ヶ月が過ぎました。 施設系の在宅医療では直前で添付資料の提出を見送るといった連絡が来るなど現場は少し混乱していたよ うに思いますが、いかがでしょうか?
今回は前回のニュースレターでもお知らせしました「日本医師会 赤ひげ大賞」を受賞された野村内科ク リニック 野村良彦先生からのお便りです。


“第2回 日本医師会 赤ひげ大賞”を受賞して

野村内科クリニック院長 野村 良彦

平成 26 年 3 月 28 日、帝国ホテルで日本医師会主催の赤ひげ大賞の表彰式がありました。“赤ひげ大賞” は、地域の医療現場で長年に渡り、健康を中心に地域住民の生活を支え、その地域のまちづくりに寄り添っ た活動を続けている 70 歳未満の医師を顕彰する賞であります。

私は平成 7 年 2 月に開業するにあたり、「地域住民が健康的な生活管理を推進し、高齢になっても安心して暮らし、安心して死ねる地域になれるように、医療面から支えられる医師でありたい。」と思いました。 ちょうどその年の 11 月に、川越博美会長によって在宅ホスピス協会が設立され、それに賛同し、「在宅ホスピスケアの規準」を、川越御夫妻を中心に世話人会で作り上げました。その思いには熱いものがありまし たが、開院5年目頃には「かかりつけ医」「地域医療」「在宅医療(在宅ホスピスケアを当然含む)」の3つのキーワードが確立してきました。在宅がん終末期を自然経過にゆだねるケアは、柳田邦男さんと患者さん に哲学と個別性を教えられ、医療者の立場からは川越厚先生・鈴木信行先生の言葉が私を成長させて頂けたと思っています。
しかし、「ゆりかごから墓場まで」の在宅医療は、在宅ホスピスケアの規準だけでは私の在宅患者全てをコントロールしきれないのです。(たとえば神経難病や小児、障害者在宅医療等)とは言っても、在宅ホスピスケアが私の在宅医療の原点である事に変わりはありません。

気が付けば19年が過ぎていました。横須賀市医師会からの推薦文が県医師会を動かし、日本医師会の赤 ひげ大賞選考委員会で選ばれた事は、私の19年間を高く評価して頂けたものとして非常に嬉しく思います。 私のかかりつけ外来には、月に1000枚のレセプトがあります。それに加え、在宅レセプトは約100枚ではありますが、かかりつけ外来から、かかりつけ医の在宅へのスムーズな移行を理想としています。病 院からの在宅医療の問い合わせは、ほとんど癌の終末期になってきました。これまでひたすらキュアを目指 してきた病院医にも、変化が起こり始めています。我々、在宅医の病院医への啓蒙も、これからさらに重要 になると思われます。

スクリーンショット 2015-12-17 21.26.47上記3つのキーワードに共通している事は「近接性」です。 生活まで把握出来る距離に居なければ、「かかりつけ医」とは 言えません。脚の届く範囲でなければ、地域医療とは言えま せん。家・家族・生活のない在宅医療は有り得ないのです。 患者さんには“がんばらない”と説き、自分にはがんばり過 ぎないで、良い加減の医療を後7年続けます。
日本在宅ホスピス協会が小笠原会長になって、世話人の進 退を悩んでまいりましたが、御意見番的長老として数年は続 ける所存です。ありがとうございました。

 

ニュースレター第146号

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